2010年8月20日金曜日

夏はストーン監督のグロ映画

オリヴァ―・ストーン監督と言えば、ベトナム戦争や政治関連の映画が有名ですが、つべで「ナチュラル・ボーン・キラーズ: Natural Born Killers」(1994)のディレクターズ・カット版を見たノリで子どもには見せたくないバイオレンスでグロい映画2作品のヒロインの絵をWindowsPaintで描きました。

○「ナチュラル・ボーン・キラーズ: Natural Born Killers」(1994)

「ナチュラル・ボーン・キラーズ」は行く先々で殺人を繰り返すカップル、ミッキーとマロリーの逃避行を描いたバイオレンス映画。映像的にも、展開的にもかなりお勧めの映画です。まるでMTVか複数番組を組み合わせて作ったMADのように本編とは異なる映像(アニメや、コカ・コーラの宣伝など)が次々と流れて行く中に、ミッキーとマロリーの戦いが織りこまれるというかなり複雑な映像構成。

必要最低限の素材を使うのは簡単ですが、必要ないものを自然に使うというのはかなり難しい手法だと思います。まあ、そのせいで作品の意図がよく分からないという方も多いようです
(「嫌い」っていうのはいいけど、「分からない」ってのはレビューとしてどうかと思う…まあ、通常版では確かにインディアンのおじさんを殺したミッキーをマロリーがゆるすシーンがカットされているから後の展開が唐突に感じるけど。)

しかし、高度な映像の中に描かれる2人の価値観とその間に介入しようとする外部者との戦いは色あせる気配を感じさせません。私たちは決してミッキーやマロリーになりたいと思ってはいけないと感じるのですが(そう思う時点で、2人の嫌った人物たちと同類になってしまうから)、作中の"fate"と"demon"が何を意味するのかを考えさせられるためかなり見る価値の高い映画です。

ところで、主人公のミッキーですが、どこかで見たような…
私的に以前から武井宏之の漫画「シャーマンキング」の主人公の父、麻倉幹久(通称:ミッキー)似ている気がしてます。シリーズでは主に仮面と修験者姿ですが、若いころは長髪、丸眼鏡。そして名前、武井先生は洋画がお好きなようなのでこの映画も見たことあるのでは?

絵はヒロインのマロリー。背景には2人の婚約指輪と同じヘビを描きました。タトゥーのサソリと迷ったのですが、作中でヘビの果たす役割の方が多いと感じたのでヘビの方にしました。婚約指輪に加え、ミッキーの脱獄を助けるのも、2人がドワイト・マクラスキーによって逮捕されるきっかけとなるのもヘビです。ヒロインのマロリーは本来わりと短い黒髪なのですが、OPでは逃走中のためブロンドのカツラをかぶってツインテールで登場。かわいいツインテールの痩せた女の子がL7の音楽を背景にムカつくおじさんをボコボコに殴るシーンは暴力的ながらも軽やかで爽快です。


○「ユー・ターン: U Turn」(1997)

マフィアからの借金を返済するためベガスへと愛車を走らせていたボビーが車の故障きっかけに立ち寄った砂漠の町スペリアで騒動に巻き込まれるストーリー。主人公のボビーはとことん不運だし、町の人はなぜだかみんなおバカだし、さらっと見てしまえばただのグロ・コメディーに感じるのですが、さすがストーン監督!はじめに登場した盲目のどうでもいいおじさんが後でまた現れたり、ボビーとグレースのぎりぎりの騙しあいにハラハラしたりと、とにかく展開が神!先の不運を推理しながら見るのも楽しいものです。





絵はヒロインのグレース。背景には作品内に登場した2匹の猫を描きました。この映画猫の扱いもなかなかにひどいんです。1匹目はOPでボビーの車にはねられ即死、2匹目はレストランでボビーに蹴り飛ばされ"プニャ―ッ!!!"。グレースの方は、自分の容貌で人を動かし、いざという時に欲を張りすぎて失敗するなんともイライラをさそう女性です。まるで、「クール・ワールド: Cool World」(1992)のホリー・ウッド!とにかくヒロインは私の好みに反するのですが、そんな微妙なヒロインを自然に演じたジェニファー・ロペス万歳!斧を持った下着姿の女性というコンセプトも素敵でした。

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