I Kill Giants(2008)by Joe Kelly & JM Ken Niimura
今回紹介するコミックは、私が前からずっと気になっていた「I Kill Giants」(全7巻)。
この作品は「漫画のアカデミー賞」と呼ばれているアイズナー賞やイーグル賞にノミネートされた作品なんです!
ストーリーはアニメ「ベン10」や「ジェネレーター・レックス」(および原コミ「M. Rex」)のクリエーターであるMan of Action StudioのJoe Kellyさん。今回のコミックに関していうと、テンポが良いし、分かりやすいのに十分盛り上がるストーリーでとても良かったと思います。
そして、ガシガシっとした落書き風の絵はJM Ken Niimuraさん。この方はモントリオールを拠点として活動しいるイラストレーターさんです。Niimuraさんの絵はどれも目鼻がシンプルで親しみやすさが有って好きです。
JM Ken Niimuraさんのサイト≫
「I Kill Giants」の主人公はバーバラ・ソーソン。バーチ小学校の5年生で始終魔術の本を読み、妖精や巨人の存在を信じる女の子。授業中に先生を無視して本を読む問題児で、クラスメイトたちからも不気味がられて人間の友達がほとんどいません。
特徴は丸くて大きい眼鏡とウサ耳(巻によっては犬猫系のケモ耳だったりする)、そして魔法のポシェット!
ポシェットはCOVELESKIといって、バーバラの手作りです!ハート型で、表にはハンマーのマークの刺しゅう、裏にはバーバラが指を針で刺して出した血で描いたハンマーの絵、チャックのところにはCOVELESKIの文字を刺しゅう。
バーバラが言うには、この小さいポシェットは巨人が襲来した時にバーバラが使う巨大ハンマーが入っているそうです。そういえば、ベン10のチャームキャスターも魔法のポシェットを持ってましたよね。「魔女」+「ポシェット」ってあっちでは定番なのでしょうか?
バーバラは妖精が見え、妖精と話をすることもできます。しかし、バーバラの周囲の人々は、その存在にまったく気がついていないようです。
バーバラの目を通して見た廊下
変人扱いされるバーバラに、唯一笑顔で話しかけてくれるのが転校生のソフィア。彼女は、穏和な容姿のわりにけっこう大胆不敵なんです。引っ越してきて早々、夜の浜辺で怪しい行動をとるバーバラに話しかけます。
ソフィア「ゲームしてるのなら仲間に入れてよ^^」
バーバラ「…(小動物の死体や生ごみの入った巨人用トラップを浜辺に設置なう)」
はじめはソフィアに対してそっけないバーバラですが、徐々に好感を持つようになります。
そんな中、ソフィアがバーバラに話しかけたことで体育の授業にバーバラがCOVELESKYを身に着けていたことが先生にばれ、校長に呼び出されてしまったバーバラ。後で、ソフィアの 「私たちってまだ友達?親愛なるソフィアより YES□ NO□」 というアンケート風の手紙を受け取って、思わず微笑んじゃうコマは私のお大の気に入りです。
ソフィアに対して怒っているわけではない時に受け取った思わぬ手紙からソフィアが自分のことを友達と思ってくれているのだと実感するシーンです。だらだら話をするんじゃなくて、手紙ってとこが雰囲気出てていいなぁ(*´ω`*)
しかし、そんなふたりの友情形成も前途多難なんです。いじめっ子ガールズ(タイラーとその友達)との攻防も登場。彼女たちとの喧嘩の中でバーバラは助けに来たソフィアの顔を誤って殴ってしまいます。
すれ違うバーバラとソフィアの行方は?謎の巨人とは?そしてバーバラがカウンセラーのミス・モルにも語ることを避ける■■とは!!
続きはコミックで!これはホントに面白いので実際に手にとって読んでください(`・ω・´)b☆
M.Rexに比べるとあっさりした絵柄で、アメコミ慣れしてない人でも読みやすそうですね。
返信削除あと全7巻って、なかなかの長編ですね。本気で読むのは大変そうだ。
確かに、あっさりですよね!マシンの光沢や重量感を重視したM.Rexとバーバラの心情の変化を重視したI Kill Giants。ふたつが同じ絵柄でもたぶん読んだと思うけど、この絵柄選定のセンスはすばらしいです☆
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